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ウッドショック問題!原因と2022年の今後の見通しを解説!

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2022.05.30

ウッドショック問題!原因と2022年の今後の見通しを解説!

現在、世界情勢の不安や混乱からウッドショックが起きています。
特に建設業界では、大きな値上がりや材料不足などが起き、需要と供給のバランスが破綻しています。

その上、ウクライナ情勢などもあり、ロシアの木材が仕入れられていない企業も少なくありません。また、日本の木材輸入量はロシア産がほとんどなので、日本に入ってくる木材のほとんどが値上げしています。

日本で主に使われる木材の価格が高騰し、場合によっては輸入できない状況があります。そこで今回は、今も続く「ウッドショック問題」の2022年の今後の見通しを解説していきます。

ウッドショックについて

ウッドショックとは?

ウッドショックとは、木材の需要と供給のバランスが崩れ、供給量が需要に追いつけないことを指します。
アメリカや中国では、経済の発展が凄まじい勢いで進んでいますが、特にアメリカでは建築ラッシュが続き、木材の需要が急速に高まりました。しかし、それに供給が追いつけず、建築用の木材の価格が高騰しました。

一方、中国では木材の消費が激しいこともありますが、森林の現象もウッドショックにつながっていると言えます。

中国では、人口も急速に増えていることもあり、建築ラッシュが起こっています。
木材の需要と供給のバランスが崩れ、人口の多さが仇となり、急激なウッドショックが進んでいます。

これらのウッドショックは、日本も他人事ではありません。
日本では、円安の影響もあり、輸入しにくい状況が続いています。

今回のウッドショックは第3次ウッドショック

ウッドショックは、これまでに1次〜2次までありましたが、今回は第3次ウッドショックと言われています。

第2次は、コロナ禍で主な木材輸出国であるロシアの供給が追いつかず、需要と供給のバランスが崩れてしまったことが影響しています。一方、今回の第3次ウッドショックでは、コロナ禍を含め、ウクライナ情勢や上海のロックダウンも少なからず、影響ています。

ウッドショックの原因とは?

木材需要の急増

上記でも少し触れましたが、木材需要の急増はウッドショックの引き金にもなり得る現象です。

木材需要とは、木材が欲しい人の数とも言えます。中国では住宅やマンションの建設ラッシュがあることから、木材需要が急激に高まっています。

木材需要の急増は、特に経済が発展している国で起こりやすい傾向があり、インフレが起こっているアメリカや経済の発展が順調な中国などで主に発生しています。

また、アメリカや中国は人口も多いので、他国へ与える影響も大きくなります。

輸送に使うコンテナ不足

輸送に使うアンテナ不足は、少なからず世界で発生しています。2021年11月には、国連が「コンテナ運賃の高騰が2023年までに世界の輸入価格を10.6%上がる可能性」という報告書が発表されました。大容量の荷物を輸送することができるコンテナは、数が不足すると輸出入に大きく影響します。

国産材は増産の難航

国産の木材は、生産に限りがあります。特に国土の狭い国は、材に限らずにオイルやエネルギーを生み出すことができず、経済的に発展しにくい傾向があります。ウッドショックは、国産の木材が不足し、世界の木材に依存することで、さらに主要な木材輸出国への負担が増えることで、発生します。

業界においてウッドショックの影響は?

工事の遅延

ロシアの侵攻や世界情勢の混乱から、新築やリフォームなどの木材を多く使う工事が遅延しています。
木材が輸入できない他、輸入できても価格が急騰しているなどの問題があり、新築やリフォームなどの工事が多くの地域で遅延しています。
日本ロシアの木材に依存している傾向があり、ロシアからの木材が輸入できなのは、重大な問題となっています。

木材高騰による住宅値上がり

ロシア侵攻も含め、木材の需要が高まったため、木材価格が急騰しています。
特にアメリカのインフレや中国の経済発展の影響で、建築ラッシュが起こり、木材が多くの地域で不足しています。これらの影響で、木材の価格が高騰し、日本にも大きな影響を与えています。

特に下記の3つは、木材の高騰に大きな影響を与えています。

ロシア侵攻・ウクライナ情勢

ウクライナ情勢は、さまざまな視点から世界でも大きな影響を与えています。
ロシアが経済制裁の報復として、輸出入の制限をかけていることから、魚類や木材などの輸出を止め、世界で木材を含め、いろいろな食べ物や素材、エネルギーなどが不足しています。

ロシアは、世界でもさまざまなエネルギーを輸出していたので、日本を含め、ヨーロッパに大きな影響を与えています。この経済制裁への報復は、ウッドショックが起こった原因の一つとも言えます。

アメリカのインフレ

アメリカでは日本と同様にテレワークによる自宅勤務者が増加していきました。
そのために、郊外に住居を求めて新築物件を購入したり、自宅をリフォームしたりする傾向が顕著なったそうです。住宅を建てる人やリフォームする人が急激に増え、木材の消費、つまりは木材の需要が高まります。アメリカは、人口も多いので、木材の消費が上がると世界でも大きな影響を与えます。

中国の経済発展・森林現象

中国は人口が世界の過半数を占めるほど、大きな国なので木材の消費も世界各国が他人事として見ることができません。中国の木材消費により、世界的に森林が急激に減少し、木材の生産が需要に追いつけない現象が発生しました。

今後の対策

代替の検討・提案

世界的な木材の不足は、解消できるのか。現在、化学技術の発展からプラスチックの角材などが開発されています。プラスチックの角材は、ひび割れや腐食、耐候耐久性に優れているので、住宅などにも十分使える素材として注目されています。これらの角材などを検討することで、価格も抑えられ、住宅を長持ちさせることができます。

また、代替素材として「竹」が挙げられます。竹は成長のスピードが他の植物と比べ、早く、大量に生産することが可能な素材です。椅子や棚などの家具の他、カーテンやシーツなどにも使用できるので、世界的に「エコな素材」としていろいろな物に使われています。

その他、藁やコルクといった素材も多く使われており、環境に配慮した素材を使うよう世界的に呼びかけられています。

生産元と木材産業の現状把握

木材の生産元として、ロシアが挙げられます。ロシアは世界の8分の1の土地を持っており、森林の面積もとても広い国です。もちろんですが、森林が広いと木材も多く取れるので、生産量は多くなります。ロシアの木材は、日本でも多く輸入していました。

しかし、現状のロシア産木材の輸入状況は、ほとんど行われていません。シアがウクライナへ侵攻した影響により、ロシアが輸出を制限しており、木材もその対象となっています。

また、中国も木材の生産はとても多いですが、自国民の数が多いことから、自国での生産・消費を行っています。その上、中国は経済の発展が目まぐるしく、現在は建設ラッシュが発生し、木材の消費が激しい国なので、輸出も少なくなっています。

いつまで続く?今後の見通し

ウッドショックは、ロシアによるウクライナ戦争を集結させることや中国の経済が安定することで、ウッドショックを抑えることも可能です。

しかし、ウクライナへの戦争は深刻化し、中国の経済は一気に成長しているので、ウッドショックが収まる時期はハッキリとは言えません。

しかし、夏頃には、木材の生産が盛んになることもあるので、ウッドショックに少し余裕が生まれる時期として、今年の夏〜秋があります。

まとめ

「ウッドショック」について詳しく解説しました。
ウッドショックは、世界情勢の不安からなお一層深刻化しています。

ウクライナ侵攻により、ロシアの木材輸出量が減少し、それは日本の木材輸入に大きな影響を与え、日本でも木材は不足しています。しかし、木材の生産はフィリピンやアメリカでも行われており、夏頃には一時的に収束する可能性もあり、木材の輸入が盛んになることも考えられます。

家の新築やリフォームなどには、少なからず木材を使用します。
リフォームの予定がある方や新築する予定の方は、できる限り早めにスケジュールを立て、今後のウッドショックに備えるように意識しましょう。

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