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ゼネコンとは?仕事内容を徹底解説!

  • 働き方

2022.03.31

ゼネコンとは?仕事内容を徹底解説!

「ゼネコン」という言葉は、ニュースや新聞等で見聞きすることが多いですが、実際にどのような仕事をする会社なのかイメージがわかない方も多いのではないでしょうか。ゼネコンとは、「ゼネラルコントラクター」の略称であり、総合建設業者のことを指します。

本記事では、ゼネコンの概要や具体的な仕事内容について解説していきます。これから、ゼネコン業界への転職を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。

ゼネコンとは?

ゼネコンとは、どのような会社を指すのでしょうか。ここでは、ゼネコンの概要や工務店や普通の建築会社との違いについて説明していきます。また、スーパーゼネコン・大手ゼネコン・サブコンといった用語についても併せて説明していきます。

ゼネコンとは、総合建設業者のこと

ゼネコンとは、「ゼネラルコントラクター」の略称であり総合建設業者を指します。
それぞれ「General=全体的な」「Contractor=請負人、土建業者」という意味を持ちます。マンションやビル、テーマパーク等の大型建築を建てる会社を総称してゼネコンと呼びます。

ゼネコンの明確な定義はありませんが、設計・施工・研究の3つを自社で行っており、売上高が数千億~数兆円の大規模な会社をゼネコンと呼びます。

工務店や普通の建築会社との違いは?

ゼネコンは、工務店や普通の建築会社と何が違うのでしょうか。ゼネコンの大きな特徴は、設計・施工・研究の全てを自社で行っているという点にあります。

工務店や普通の建築会社では、設計・施工のみを行うという会社が大半です。また、建築物件の規模を比較すると、工務店や普通の建築会社は、戸建て等の住宅建築を中心に手掛けています。

スーパーゼネコン・大手ゼネコンとは?

スーパーゼネコンとは、ゼネコンの中でも売上高が1兆円を超えるトップ5の企業を指します。「清水建設」「大林組」「鹿島建設」「竹中工務店」「大成建設」が該当する企業です。

また、大手ゼネコンとは売上高が4,000億円を超える企業を指します。「長谷川コーポレーション」「戸田建設」などが該当する企業です。その他、売上高が3,000億円を超える企業準大手ゼネコンと呼びます。準大手ゼネコンには、「東急建設」「フジタ」等が該当します。

サブコンとは?

サブコンとは、ゼネコンから依頼を受けて施工する下請け企業のことを指します。ゼネコンが提示した設計図・施工計画に基づき作業を行い、各パートに現場監督が存在します。

ゼネコンをサポートする会社や、専門的な工事を行う会社があり、お互いに協力し合う関係にあります。サブコンの具体的な例としては、大工や鳶職をかかえる会社や、電気工事・空調工事を行う会社が挙げられます。

ゼネコンの仕事内容

ここでは、ゼネコンの仕事内容について、実際に事業開始するまでの流れに沿って解説していきます。ゼネコンの仕事にはディベロッパーと呼ばれる存在が欠かせません。実際にディベロッパーが土地を探し、プロジェクトが開始するまでを順に説明します。

ディベロッパーが土地を探す

ディベロッパーとは、都市開発やリゾート開発等をする不動産会社を指します。ゼネコンの仕事には、ディベロッパーの存在が欠かせません。事業開始にあたっては、ディベロッパーが建築する候補地をリサーチし、必要に応じて土地の所有者や仲介業者にコンタクトを取ります。

ディベロッパーが簡易設計図を依頼

ディベロッパーは、コンタクトの結果を受けて、建築物件の簡易設計図を依頼します。設計を依頼する先は、ゼネコン・関連企業・個人事務所と様々です。作成された簡易設計により、建築物件の規模や収支を把握することができます。収益見込みがあれば、ディベロッパーからゼネコンに対して建築見積もりを依頼します。

ゼネコンが見積もりを作成する

ゼネコンは、ディベロッパーの依頼を受け、建築費用の見積もりを作成します。見積もりの作成から実際に施工が開始するまでには、かなりの期間を要するため、初回の見積もりからは多少変更が生じることが通例です。

金額が合えば土地開発を開始

ディベロッパーは、ゼネコンが作成した建築見積もりをもとに、当該事業の収支計算を行います。収支計算の結果をもとに、土地所有者や管理会社に対して買収手続の交渉を行い、土地を確保します。その後、着工していくのが全体の流れとなります。

ゼネコンの仕事の魅力

ゼネコンをはじめとする建設業界の仕事は、住まいや公共施設などを建設し、人々が生きていく上で重要な役割を果たしています。しかし、建設業界の需要が高まる一方で、若年層の人手不足が課題となっています。建設業界の仕事には、街づくりを通じて得られるやりがいが多くあります。ここでは、ゼネコンの仕事の魅力について紹介していきます。

やりがいがある

ゼネコンをはじめとする建設業界が行う仕事は、人々の暮らしを支える街づくりを担っています。暮らしに欠かせない住宅はもちろん、水道や電気、橋や道路などのインフラ、災害の復興作業など社会貢献度の高い仕事に携われます。仕事を通じて人々の役に立っていると実感できる、やりがいのある職業と言えるでしょう。

街づくりなどを通して社会に貢献できる

ゼネコンの仕事には、住宅や学校・オフィスビル・ショッピングモール・公共インフラの建設等、街づくりに関わる仕事が多くあります。これらは、人々が生活する上で必要不可欠なものが多く、人の役に立ち社会に貢献していることを強く感じることができます。

建物は数十年、百年と長い期間存在し続けます。自分が関わった建物で人々が生活し、目に見える場所に長くあり続けるというのは、建築業界で働く魅力の1つです。

自分の仕事が地図上に残る

「地図に残る仕事」というのは、スーパーゼネコン5社の1つである「大成建設」のキャッチコピーです。建設業界には3K(キツイ・汚い・危険)のイメージが根強いですが、公共工事や街づくりを通じて、自分が手掛けた仕事が地図上に残るということは大きな喜びがあります。
仕事のスケールと誇りを感じる、このキャッチコピーに心を打たれ、建設業界を志した方も多いのではないでしょうか。

定年まで長く働きやすい

ゼネコンは大手ゆえに福利厚生がしっかりしています。経験年数や知識によって給与が決まる「年功序列」の構図であることから、長い期間働いて経験を増やすほど活躍の幅が広がり、待遇も良くなります。定年まで長く働きやすい職場であると言えるでしょう。また、産休や育休からの復職サポートが充実しており、女性にとっても働きやすい職場となりつつあります。

建設に関する知識を学べる

ゼネコンは、設計・施工・研究の全てを自社で行うため、営業や施工管理だけではなく、設計や研究など幅広い仕事があります。そのため、最新のトレンドや技術といった普通の建設会社では得ることのできない知識を学ぶことができます。

レベルの高い営業力が身につく

ゼネコンの営業は民間企業や官公庁から案件を獲得しますが、1案件の単価は非常に高額です。そのため、多くの資料を作成し何度も打ち合わせを行う必要があります。また、しっかりとした提案内容でなければ案件を獲得することができないので、レベルが高い営業力が身につきます。

ゼネコンで働く注意点

ここでは、ゼネコンで働く上での注意点について解説します。転職後のギャップやミスマッチを減らすため、仕事や業界の特性について事前に理解するようにしましょう。

繁忙期には長時間労働となる可能性がある

建設業界の納期は年々短くなっている傾向にあり、納期内に仕上げるために繁忙期は長時間労働となる可能性が大きいです。ただし、労働時間は部門によっても大きく異なり、研究部門等は比較的時間に融通が効くという声もあります。

体力やメンタルの強さが求められる

現場監督や施工管理の仕事は、早朝や深夜に行われることもあります。また、日中の現場での仕事を終え、夜に会社に戻ってからデスクワークをすることも珍しくありません。そのため、仕事の進捗によっては体力が必要となります。

また、自分より知識とスキルが豊富な職人をまとめたり指示を出したりする必要があり、コミュニケーション能力やメンタルの強さが求められます。

休日出勤が必要となることもある

ゼネコンの営業は発注者との関係性が濃密です。そのため、発注者の都合を優先し、営業時間外や休日でも業務を行うケースがあります。

全国転勤の可能性がある

ゼネコン業界は、全国のあらゆる場所で建設が行われているため転勤の可能性が高いです。また、そのサイクルもとても早いです。場合によっては、海外転勤もあり得るので意識しておく必要があります。

危険が伴う仕事である

建築工事では、足場を組み立て高い場所で作業を行ったり、重機を操作して重いものを動かしたりという場面が多くあります。実際に、ゼネコンの社員は現場に勤務しているだけで月3万円ほどの現場手当がもらえるなど、現場作業による危険リスクが高い分、報酬が高く支払われています

ゼネコン業界で働くには?

ゼネコン業界で働くには、どのような資格や能力が必要なのでしょうか。ここでは、ゼネコン業界で働くために必要なスキルについて、職種ごとに紹介していきます。

営業

営業は、建築主から要望を聞き、直接交渉する窓口です。社内の各部門と連携しながら、企画書や提案書を作成します。営業に関しては、入社時に土木、建築の知識がなくても入社できる場合もあります。

規模の大きい案件を扱うことが多いゼネコンでは、注を取るために建築主の細かい要望を汲み取る能力が必要です。

設計

設計は、建築主の意図を理解し、機能性やデザイン性を考慮しながら建物の基本構想をまとめる仕事です。具体的には、設計図の作成や建物の工事監理があります。

設計に携わる建築士は、扱う建物の高さや構造によって一級建築士、二級建築士、木造建築士の3つの資格が必要とされます。

設備

設備は、建物内にある空調やエレベーター、衛生、電気などの設備の配置を考え、建物の機能面、環境面の施工の進捗を確認することが主な仕事です。関連する資格として、建築設備士などの資格があります。

研究開発

研究開発は、多様な顧客のニーズに応えるべく、工事方法の研究や資材の開発を行う部門です。

独自開発した技術は、他社と差別化するための強力な武器になるため、近年は各社とも研究開発に力を入れています。

施工管理

施工管理は、工事現場での工程管理を行い、安全に仕事ができるように現場を監督する仕事です。

施工管理は、一級建築施工管理技術検定、二級建築施工管理技術検定などの資格が、応募条件になっていることがあります。

ゼネコン業界の今後の動向

ゼネコン業界の今後は、日本国内の人口減少に伴い、短期的な建設需要が増えたとしても、長期的な需要減少は避けられないと考えられます。そのため、今後の安定的な利益の確保には、海外の建設需要を取り込んでいく必要があります。すでに、東南アジアや南米など海外に対しての売上比率を高めることを目標としているゼネコンもあります。

また、建設以外の新領域の事業にも手を広げて利益を得ようとする動きもあり、再生可能エネルギー等の分野に注力し始めている企業もあります。また、ゼネコンは激務であるという理由から人手不足に陥っていますが、今後それがさらに深刻になっていく可能性があります。

労働環境や待遇の早急な改善業界内のイメージアップを図っていくことが課題です。

 

 

その他、ゼネコンの年収については以下の記事で詳しく解説しています

ゼネコン業界の年収は?業界の将来性についても解説

まとめ

本記事では、ゼネコンの概要や仕事内容について解説しました。ゼネコンは、不動産ディベロッパーからの依頼を受け、建築を行う大企業を指します。サブコンと言われる下請け企業と協力し合い、多くの人が関わって仕事をしています。

ゼネコンをはじめとする建設業界は、仕事を通じて大きなやりがいが得られる魅力の多い職業です。ゼネコン業界への転職を考えている方は、本記事を参考に必要とさせるスキルを確認してみましょう。

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