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1級建築士の難易度は?合格率や勉強時間をまとめました

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2022.06.21

1級建築士の難易度は?合格率や勉強時間をまとめました

建物の設計や工事監理を行う「建築士」の資格には、1級建築士・2級建築士・木造建築士の3種類があります。

建築士は建築のスペシャリストとしての資格ですが、資格の難易度や合格率などはどのようになっているのでしょうか。

本記事では、建築士の難易度や合格率について詳しく解説していきます。建設業界に従事されている方や、資格の取得を検討されている方は、ぜひ参考にしてみてください。

1級建築士の資格があるとどうなる?

1級建築士の資格を取得するとどのようなメリットがあるのでしょうか。

1級建築士を取得することで、大規模な建築物の設計・設備のスペシャリストとして活躍できる多くのメリットがあります。以下で順番に紹介していきます。

携われる建物の幅が広くなる

1級建築士の資格を取ると、2級建築士では設計できないような大規模な建物まで設計することができます。

携われる建物の幅が広くなり、住宅のような小規模な建築物のみならず、体育館やドームなどの公共建築物の設計も可能となります。

収入が高くなる

1級建築士の取得が昇給や昇格の条件となっている会社もあります。業務内容の専門性が高くなると、知識が豊富な人にしか任せられません。

資格を取得していることが高度な知識を有している裏付けとなり、優遇されることもあるでしょう。

キャリアアップに繋がる

1級建築士を取得することで、高い技能と知識を持っていることをアピールできます。大手ディベロッパーやゼネコンへの転職を目指す際に、選好の場で有利に働くでしょう。

信頼に繋がる

1級建築士は国家資格であり、建築業界の中でも最高峰の資格とされています。取得することで社内外からの信頼を得ることができるでしょう。

また、信頼性の高い専門見地からのアドバイスが可能となるため、契約につながりやすくなる点もメリットです。有資格者の発言であることが、顧客に安心感や信頼感を与えられます。

1級建築士の試験について

1級建築士を取得するためには、どのような勉強をすればよいのでしょか。ここでは、1級建築士の試験について受験資格や試験内容について紹介していきます。

受験資格は?

1級建築士を受験するためには、下記のいずれかの受験資格を満たす必要があります。令和2年度からの改正点の1つとして、実務経験がなくても受験できるようになりました。

 

大学、短期大学、高等専門学校において、

・入学年が平成21年度以降:指定科目を修めて卒業した者

・入学年が平成20年度以前:建築または土木の課程を修めて卒業した者

2級建築士の資格保有者

国土交通大臣が、上記の二者と同等以上の知識及び技能を有すると認める者

建築設備士の資格保有者

 

勉強時間の目安は?

1級建築士の合格に必要な勉強時間の目安は、建築初学者で1,000時間~1,500時間、実務経験者や建築系の科目を履修したことがある人で700時間=~1,000時間程度と言われています。

1級建築士の試験は、建築士試験のなかで最も難易度が高く、必然的に多くの勉強時間を確保する必要があります。

試験の内容は?

1級建築士試験は学科試験と製図試験の2つに分かれています。

学科試験は学科Ⅰ~Ⅴまでの全5科目の構成となっています。各科目の内容や満点点数、合格基準点は下表の通りです。

科目ごとに点数配分が異なる点に注意しましょう。

 

科目

満点点数

合格基準点

学科(計画)

20

11

学科(環境・設備)

20

11

学科(法規)

30

16

学科(構造)

30

16

学科(施工)

25

13

総得点数

125

90

 

また、製図試験は与えられた内容及び条件を充たす建築物を設計製図していく形式の試験です。試験時間は6時間30分となっており、設計製図の課題は事前に公表されます。

受験者数と合格率

1級建築士の難易度はどれくらいなのでしょうか。ここでは、1級建築士試験の過去の受験者数と合格率を紹介していきます。受験対策をするうえでの参考としてみてください。

過去数年の受験者と合格率

1級建築士試験は、学科試験と製図試験に分かれています。そのため、合格するためには2つの試験を突破する必要があります。学科試験は毎年約25,000人が受験しており、合格率は15%~20%程度です。

また、製図試験は毎年約10,000人が受験しており、合格率は40%程度です。

これら2つの試験を総合的に見ると、1級建築士の合格率は10%程度となるため、難関資格であるといえるでしょう。

受験資格が改正された

令和2年度の改正により、実務経験がなくても受験可能になりました。これまでは、所定の実務経験年数を満たしていないと、1級建築士試験を受験することができませんでした。

しかし、受験資格の改正によって、免許登録時までに実務経験を積めば受験可能となりました。

これにより、大学卒業後すぐに受験することや、実務経験年数を積んでいる途中で受験することもできるようになりました。

学科試験の免除期間が延長

令和2年度の改正により、学科試験の免除期間が延長されました。1級建築士を取得するためには、学科試験と製図試験の両方に合格する必要があります。

このうち、学科試験については、一度合格すると一定期間は試験を免除される制度があります。

これまでは、学科試験の免除期間は3年間とされていましたが、令和2年度の改正により免除期間が5年間に延長されました。

1級建築士試験に合格するのが難しい訳

1級建築士試験への合格が難しいのには、いくつかの理由があります。ここでは、代表的なものを3つ紹介していきます。

モチベーション維持の難しさ

1級建築士試験の合格が難しい理由として、モチベーション維持が困難である点が挙げられます。1級建築士の試験は難易度の高い試験であるため、1度の受験で合格できる人は少ないです。

合格率も10%程度であるため、数年に渡って受験し続ける人もいます。勉強時間は自ずと長時間に及び、モチベーションの維持が非常に難しくなってきます。

試験内容が難しくなっている

建築士試験の試験範囲や形式は、建築基準法の改定や建築士に対するニーズの変化によって何度か変更されています。

これらの変形によって試験範囲は徐々に拡大しており、合格に必要な勉強時間も増加傾向にあります。合格基準点についても上昇傾向にあり、試験自体が難化しています

また、法改正や過去の出題歴が無い問題への対応は難しく、試験の難易度を上げている点と言えるでしょう。

社会人は勉強時間の確保が難しい

1級建築士の合格に必要な学習時間は、初学者で1,000時間~1,500時間は必要とされており、社会人にとって仕事をしながら勉強時間を確保することは非常に難しいです。

そのため、通勤時間や昼休みなどのスキマ時間を効率的に活用するなど、勉強時間を確保するための工夫が必要となります。

また、事前にスケジュールをしっかりと立てて、計画的に学習を進めていくことも重要となります。

1級建築士試験に合格するためには

ここでは、1級建築士試験に合格するために必要な勉強時間や勉強方法について紹介していきます。

1級建築士は難関資格ではありますが、独学で合格することも十分に可能な試験です。

独学でも合格できる?

1級建築士は、独学で合格することも可能な資格です。しかし、難関資格と呼ばれるだけあって、試験範囲や求められる知識は非常に多いです。

自身でスケジュールを立て、計画的に勉強を進められる人でなければ合格は難しいでしょう。

また、製図に関しては、独学では何が正解で間違いなのか判断が難しいです。知識がある人に指導してもらった方が、効率よく学習を進められるでしょう。

おすすめの勉強方法は?

ここでは、1級建築士試験のおすすめの勉強方法について紹介していきます。

独学で合格するためには、スケジュールを立て、過去問を中心に解き、苦手科目を無くしていくことが重要です。
ぜひ、受験勉強の参考にしてみてください。

スケジュールを立てる

1級建築士の試験範囲は非常に広範囲です。そのため、スケジュールを立てて、配点が多い科目から勉強していく必要があります。
各科目の配点を確認し勉強の優先順位をつけたら、試験日までどのくらいの期間があるのかを計算しましょう。
そして、いつまでにどの科目を終わらせるのかを明確にして、スケジュールを立ててみましょう。

過去問を中心に解く

1級建築士も他の資格試験と同様に、過去問から出題されることも少なくありません。
そのため、テキストの内容を理解したら、過去問を解く事を中心に勉強を進めていきましょう。
間違えた問題をテキストで再確認し、再度過去問を解くというサイクルを繰り返し、知識の定着を図りましょう。

苦手科目を無くす

1級建築士の学科試験では、科目ごとに合格基準点が設けられています。そのため、得意科目でいくら高得点を取ったとしても、苦手科目で合格基準点を下回ると不合格となります。
1級建築士の勉強を進めるうえでは、苦手科目を無くし、各科目ともバランスよく学習を進めていくことも重要となります。

まとめ

本記事では、1級建築士の難易度や合格率などについて解説してきました。

1級建築士の取得は、社内での昇進・昇給のみならず、転職時にも有利に働くことが多いです。

また、令和2年度より受験資格が緩和されていることから、これまでよりも資格の取得に挑戦しやすくなりました。

建設業界で活躍したいと考えている方は、ぜひ資格の取得を検討してみてください。

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