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建設業経理士とは?資格の解説から簿記との違い、ダブルライセンスのメリットをご紹介!

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2022.04.28

建設業経理士とは?資格の解説から簿記との違い、ダブルライセンスのメリットをご紹介!

建設業経理士は、建設業界における会計のスペシャリストとしての資格です。資格の取得により就職や転職が有利に働くほか、昇給・昇進も期待できるため、建設業界の経理として働くうえでおすすめの資格です。

本記事では、建設業経理士の概要や取得するメリットについて詳しく解説していきます。建設業界で経理として働いている方や、建設業経理士の資格取得を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。

建設業経理士とは?

建設業経理士とは、建設業界における財務や会計のスペシャリストといえる資格です。

建設業界の会計処理は受注産業という特性上、一般的な会計処理とは異なり独自のルールが存在します。そのため、高い専門性が必要とされるのです。

主な仕事

建設業経理士の主な仕事は、売上・売掛金・仕入・買掛金・現預金などの管理であり、一般的な経理職と大きく変わりません。

しかし、これらの業務について建設業の専門知識がプラスアルファで必要とされます。

建設業では、受注から製品の引き渡しまでの期間が長期化する特性があり、独自のルールが存在します。それらは建設業会計と呼ばれ、特別な会計処理が必要となるのです。そのため、建設業経理士は通常の会計の知識に加えて、建設業会計を理解している必要があります。

建設業経理士と日商簿記の違い

建設業経理士と日商簿記は、どちらも簿記についての試験であるため、それほど大きな違いはありません。建設業経理士は、日商簿記で問われる簿記の知識をもとに、建設業独自の特殊な費目や、処理方法について問われる試験と考えればよいでしょう。

これらの資格は共通項も多く、ダブルライセンスを目指すことで、より幅広い分野に対応できるようになるでしょう。

建設業経理士として働く場合の就職先

建設業経理士として働く場合の就職先は、建設業者や工務店といった建設業界が主でしょう。建設業界の経理は高度な専門知識が求められるため、大企業から個人経営の会社まで幅広く必要とされるでしょう。

建設業経理士の資格について

ここでは、建設業経理士の試験の種類や内容について紹介します。受験する級によって内容が異なる点もあるため、事前にしっかりと確認しておきましょう。

建設業経理士試験の種類

建設業経理士は1級から4級に分かれており、3級から4級は建設業経理事務士と呼ばれています。

4級では最も初歩的な知識が問われ、級数が上がるにつれて専門的な知識が求められていきます。

最も難易度が高い1級に合格にするためには、建設業原価計算・財務諸表・財務分析などについて理解している必要があります。

試験日程と受験資格

建設業経理士の試験日程は上期と下期に分かれ、年に2回実施されています。

上期の試験は毎年9月に実施され、1級~2級が受験可能です。下期の試験は毎年3月に実施され、1級~4級が受験可能です。

また、建設業経理士には受験資格は設けられていません。年齢・性別・学歴を問わず、誰でも受験できる点が特徴です。受験する級数にも縛りはなく、どの級数からでも自由に受験できます。ただし、1級と他の級との同日受験はできないため注意しましょう。

受験費用

建設業経理士の受験費用は、各級によって異なります。また、1級の場合は同時に受ける科目数によっても変動します。それぞれの受験費用について下表にまとめます。

級数 費用
1 1科目:8,120
2科目同時:11,420
3科目同時:14,720
2級 7,120円
3級 5,820円
4級 4,720円

試験内容

建設業経理士の試験は、受験する級によって出題内容が異なります。

4級では、簿記の基本的な知識を中心に出題されます。簿記の仕組みを理解しているかがポイントになります。

3級では、建設業における簿記の知識について出題されます。4級よりも専門的な知識を問われますが、簡単な実務対応レベルが中心です。

2級では、建設業における一般的な簿記や原価計算について出題されます。簿記の知識に加えて、企業会計の知識も必要になってきます。

そして、1級ではより専門的な内容について出題されます。建設業原価計算・財務諸表・財務分析についての理解が必要となります。

合格者数と難易度

建設業経理士の受験を目指す方にとって、合格者数と難易度は気になるポイントです。ここでは、令和3年11月12日現在の情報に基づき、合格者数と難易度を下表にまとめます。受験申込時の参考としてみてください。

・合格者数(単位:人)

1

2

3

4

合格者数

28,227

328,811

281,998

211,333

850,369

※経理士検定試験(第29回まで)、経理事務士検定試験(第39回まで)、特別研修(令和2年度まで)の合格者数の累計。

・合格率(単位:人)

1

2

3

4

財務諸表

財務分析

原価計算

検定試験

21.0%

30.1%

32.4%

44.5%

64.4%

79.0%

特別研修

83.3%

93.7%

※これまでに実施された検定試験、特別研修の平均合格率。

建設業経理士の資格を取得するメリット

建設業経理士の資格取得は、収入アップ・就職・転職などさまざまな場面で有利に働きます。

ここでは、建設業経理士を取得するメリットについて解説していきます。資格取得のメリットを知ることで、受験勉強に対するモチベーションも上がるでしょう。

建設業への就職に有利

建設業経理士を取得することで、建設業への就職に有利に働きます。

建設業経理士の1級・2級は、公共工事の入札における経営事項審査の加点対象の1つです。建設業経理士の1級・2級は、雇う企業にもメリットがあり重要な存在であるといえます。持っていると建設業界への就職・転職時に大きなアピールポイントとなるでしょう。

また、3級・4級であっても、将来的に1級・2級の取得を目指していることをアピールすることで、就職・転職活動を有利に進めることができます。

ダブルライセンスでさらに有利

建設業経理士は、日商簿記検定とのダブルライセンスにより、さらに有利となるメリットがあります。建設業経理士と日商簿記検定は共通する出題分野も多く、効率的に学習を進めることができます。両方の資格を持っていることで、企業からもより重宝されるでしょう。

日商簿記検定で簿記の基礎的な知識を習得し、建設業経理士で専門性を高めることで、活躍できるフィールドを広げることができます。

建設業経理士の将来性

建設業経理士の将来性は、どのようになっているのでしょうか。建設業界で経理として働こうと考えている方にとって、業界の将来性や長期間働くことができるかどうかは重要なポイントです。

ここでは、建設業経理士の将来性の判断材料となる事項について紹介していきます。

資格の需要が減ることはない

建設業経理士の資格に対する需要が減ることは、今後も無いと考えられます。経理業務は会社にとって必要不可欠であり、建設業界は特に専門的な会計知識を必要するためです。

金融機関から資金調達をする際にも、建設業経理士が作成した資料が必要となる場面も多々あります。

従って、長期的に経理の仕事を続けたいと考えている方にとっては、建設業の経理は最適であるといえます。

正社員の求人が多い

建設業の経理は正社員の求人が多いため、正社員として働きたいと考えている人にとっても、建設業経理士は最適な職種です。

現在は契約社員として経理の仕事をしている方でも、建設業経理士の資格を取得し専門知識を見つけることで、正社員として活躍できる可能性があります。そのため、キャリアアップしたいと考えている人にとっても、建設業経理士はおすすめの職種といえるでしょう。

求人数が多い

建設業経理士の求人数は、一般的な経理に比べて多い傾向にあります。

前述の通り、建設業経理士は、公共工事の入札における経営事項審査の加点ポイントです。そのため、規模の大きい企業などでは、建設業経理士を社内に複数人必要としているケースもあります。

求人数が多いことで、就職・転職先を選ぶ際にも条件を比較検討することが可能です。自分にあった企業を見つけることで、長期間にわたって安心して働くことができます。

まとめ

本記事では、建設業経理士の概要や取得するメリットについて解説しました。

建設業経理士資格を取得することで、建設業の財務・経理の専門知識を習得できます。

公共工事の入札における、経営事項審査においても加点対象となるため、企業からも重宝される資格の一つです。資格を取得することで、年収のアップや就職・転職活動を有利に進められるというメリットもあります。

建設業界の経理として活躍したいと考えている方は、本記事の内容を確認し、資格の取得に挑戦することをぜひ検討してみてください。

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